2015年10月24日

リーディングプログラム「フォーラム2015」にGLAFSが参加しました

<博士課程教育リーディングプログラム「フォーラム2015」が開催されました>

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2015年10月24日(土)25日(日)、ベルサール新宿グランドにて、博士課程教育リーディングプログラム「フォーラム2015」が開催されました。産学官の参画を得て、専門分野の枠を超えた俯瞰力と独創力を養成することを目標にはじまった博士課程教育リーディングプログラムは現在、全国30大学で62プログラムが実施されています。その関係者が一堂に会するフォーラムが開かれるのは今年で3回目。GLAFSからも大方機構長をはじめ、講師、助教、学生が参加しました。教員スタッフは他大学のメンバーとのディスカッションを通して各プログラムにおける実施状況や課題を共有、学生たちも他プログラムの履修生とのワークショップに参加し、大いに刺激を受けた2日間でした。(学内広報に掲載

1日目

2 開催大学として、オープニングの挨拶をする五神真東京大学総長。この後、文部科学省高等教育局・常盤豊氏の挨拶、日本学術振興会理事長・安西祐一郎氏、(株)日立製作所相談役・川村隆氏の講演と続きました。
3 午後からは、「異分野横断や交流」「グローバル化や国際化」「産業界や公的機関などとの連携」など、テーマごとに5つの会議室に分かれて学生フォーラムが行われました。学生たちは自分が経験してきた教育プログラムを与えられたテーマに沿って紹介。その上で「どのような力が身についたか」「より良い教育プログラムとは」等を議論し、そのまとめを発表しました。写真は福井康貴特任助教が参加した「リーダーシップ教育」のワークショップ。GLAFSから出席した学生のリポートはこちらからご覧になれます。
高瀬麻以(農学生命科学研究科 博士課程2年)
吉田真悟(農学生命科学研究科 修士課程2年)
Sayyed Ali Ziaratnia(工学系研究科 博士課程1年)
黄 銀智(人文社会系研究科 博士課程2年)
4 イベントホール横では、全国で実施中の30大学62プログラムによるポスターセッションが行われました。
5 右端がGLAFSのボード。

2日目

6 2日目午前はプログラムワークショップ。社会連携「変わりつつある社会への対応・貢献」の部屋では、社会構想マネジメントを先導するグローバルリーダー養成プログラム(東京大学)、持続可能な社会を拓く決断科学大学院プログラム(九州大学)、エンパワーメント情報学プログラム(筑波大学)等、6つのプログラムのプログラム・コーディネーターが集合。共通する課題や今後の展望について話し合いました。写真は大方潤一郎教授の報告の様子です。
7 午後には前日の学生フォーラムでアイディアを評価されたグループが発表。GLAFSの後藤純特任講師が壇上に上がりました。
8 学生フォーラムの後はシンポジウム「日本の大学院教育を考える」。(写真右から)モデレーターの東京大学教授/慶應義塾大学教授/文部科学大臣補佐官・鈴木寛氏、東京大学・五神真総長、国立研究開発法人 理化学研究所理事・有信睦弘氏、(株)旭リサーチセンター常任顧問・永里善彦氏、内閣府総合科学技術・イノベーション会議議員・原山優子氏、カリフォルニア大学バークレー教授・富塚誠義氏。

 

GLAFSから出席した学生のリポート
ワークショップ「産業界や公的機関などとの連携」に参加

高瀬麻以(農学生命科学研究科 博士課程2年)

2015年10月24日に博士過程リーディングプログラム・フォーラムに参加させていただきました。私の担当分野は「産業界や公的機関などとの連携」でした。そのテーマを念頭に置き、各人がこれまでのリーディングプログラムの在籍を通して経験したことを土台に、リーディングプログラムに何を望むのかを話し合いました。私はGLAFSに後援についていただき、商品を販売する企業、研究機関、大学が連携したセミナーを開催していましたので、それについて報告させていただきました。
話し合いを始めてまず驚いたのは、「リーディング大学院」と一言で括っても、その内容は多種多様であるのを知った時でした。GLAFSは9分野1機構で、分野横断方的研究を目指す機関ですが、一つの専門分野に特化してプロジェクトを成し遂げるプログラムもありました。
「産業界と公的機関との連携」について印象深かったトップ3の話題は、1. 企業と大学が連携してインターンシップを行う場合、短期だと学生が得るものが少なく、長期だと本業の研究に差し障りが出る、2. 産業界との連携を推奨されても、実際にそれができる環境が整っていない、3. 産業界との連携を経験した上でアカデミアに残っても、それは有意義な選択であり、自分の後輩で連携を望むものの手伝いができるというものでした。これらの課題を解決するために、リーディング大学院に参加している学生は6年制にするべきだなど、積極的な意見が上がりました。私としても、現段階ではGLAFSとの両立がなかなか難しく、6年制になればより活動に専念できると同意する部分もありました。
異なる方針のプログラムが存在する中、課題となる点が共通するのは大変興味深く思いました。今回は日本全国の学生が集まり議論しましたが、これを機にGLAFSの中で一度運営の先生方とお話しさせていただきたいと思いました。リーディングプログラムに参加する学生は一つのプログラム内でも多様です。積極的に動く学生を核に、より良いプログラムが展開できることを望みます。
ワークショップ「実社会課題に基づくプロジェクトワーク教育」に参加

吉田真悟(農学生命科学研究科 修士課程2年)

2015年10月24、25日に「博士課程リーディングフォーラム2015」に参加させていただきました。私は「実社会課題に基づくプロジェクトワーク」について他大学のリーディングプログラムの学生と議論を交わしました。
この議論の中で、私が第一に感じたことは、リーディングプログラムの内容は多岐に渡っており、またそれに参加する学生の目的も多種多様であるということです。一方で、課題・目的は異なっていても、「実社会と繋がりたい」「課題解決のために研究・行動したい」という熱意が、学生間で共有されていたことが印象的であり、全国の同志と繋がれたこの機会に感謝しています。
最後にその議論の中で、リーディングプログラムに共通する課題が見えてきましたので紹介いたします。まず第一に、学生ごとの主専攻での研究活動とプロジェクト活動のバランスの取り方が非常に難しいという点です。次に、学際的なプロジェクトをおこなうための効果的なフレームワークが整備されていないことが明らかになりました。 今回のフォーラム参加を機に、以上のような点について、GLAFSでも積極的に話し合う場が設けられることを期待しております。

ワークショップ「異分野横断や交流」に参加

Sayyed Ali Ziaratnia(工学系研究科 博士課程1年)

On 24th October (Sat) all the participants divided to 5 rooms and each topic use one room. And I went to 〈interdisciplinary〉 room. We had 3 round discussions. The first round was about 45 minutes. Students made presentation on their experiences they had through their participation in the program for leading graduate school and how and to what extent the students have developed their skill. And we have brief self introduction of the young facility and adjunct member. After that we put question and comments on the sticky notes and we made a poster. I was really interesting for me to talk to others from different programs and see the difference. For example it was surprising me that other leading programs use only English but in our program we use only Japanese.
ワークショップ「グローバル化や国際化」に参加

黄 銀智(人文社会系研究科 博士課程2年)

2015年10月24日と25日両日にかけて、ベルサール新宿で行われた博士課程教育リーディングプログラムフォーラム2015において、私は24日土曜日に行われた学生フォーラムのうち、グローバル化や国際化に関するセッションに出席しました。グループの共通言語は英語だったため、各リーディング大学院プログラムに所属している留学生が多く集まり、また日本の学生を含めてリーディング大学院での国際化に係る自らの経験、そして自分が考える国際化などについて活発な意見交換が行われました。セッション自体は国際化に関するグループワークを二回繰り返して行い、そして最後に二回目のグループワークの内容をそれぞれ発表する順番で進行されました。内容として多く挙げられたのは国際化の現状、そして自らの経験を踏まえた今直面している課題、そしてそれを克服するための今後の方向性に関する話が中心となりました。その内容は翌日の午前に発表を希望するメンバーでまとめられ、午後に全体の聴衆に向けて発表されました。日本全国から集まった多彩な専攻の学生たちが、リーディング大学院という同じプログラムに参加しているからこそ共感できる日々の悩みや、今後の目標などを共有する有意義な時間となりました。
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