2015年12月5日

コアセミナー・リポート

<虎の門病院院長 大内尉義先生『日本の高齢者医療の進歩と課題 -研究・臨床・教育をめぐって-』>
<医療法人アスムス理事長 太田秀樹先生『日本の高齢者医療 進歩と課題 ~現場からの見解~』>

受講生の感想

金子和樹(工学系研究科精密工学専攻 博士1年)

大内尉義先生の講義では老年医学・高齢者医療の歴史と現状について学びました。高齢者医療の進歩が、認知症や骨粗鬆症といった新しい疾病概念の認識や、包括的医療のような医療のあるべき姿の提案に繋がったことを知りました。
太田秀樹先生の講義では在宅ケアの意義について実際の事例を通じて学びました。特に生活の場での医療が患者に尊厳ある暮らしを提供するとのお話が印象的でした。
両先生のお話から共通して感じたのは、病気を治療するという個別の機能に加え、生活全体を支えるという統合的な機能が高齢者医療に対して求められているということです。統合は新しい機能であるため従来のシステムから変更すべき点は多いだろうと感じました。私も設計工学を学ぶ者として、高齢者毎の健康な生活のシミュレーションや患者、家族、関係する医療従事者の間の理解支援など、超高齢社会の包括的医療を支援できる設計技術を考えたいと思うようになりました。
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