2020年2月25日

税所真也特任助教の書き下ろし『成年後見の社会学』が発売されました

<税所真也特任助教の書き下ろし『成年後見の社会学』が発売されました>

2月22日、GLAFSの特任助教・税所真也先生の『成年後見の社会学』(勁草書房)が発売されました。本書は成年後見制度を社会学で扱った最初の書籍で、「既存の成年後見制度に付与されたある種の概念を、いちど相対化し、インタビュー調査や参与観察といったフィールドワーク調査の手法を用いながら、そこで抽出される様々な現象に独自の解釈を与え、従来のそれとは異なる見方を、あらたに導き出していこう」(「まえがき」より)という試みです。
詳細はこちらからご覧ください。
【目次】

まえがき

序章 分析の視点と本書の構成

第1章 成年後見制度
 第1節 成年後見制度の概要
 第2節 成年後見の登場の背景
 第3節 スローガンとしての「成年後見の社会化」

第2章 成年後見の社会化
 第1節 「成年後見の社会化」の法学的理解
 第2節 「介護の社会化」の社会学的理解
 第3節 成年後見の社会化による「介護の社会化」の補完

第3章 成年後見制度と個人化
 第1節 親族後見人から第三者後見人へ──家族の変化
 第2節 市町村長申立制度の運用における中間集団の役割

第4章 成年後見による財産管理の社会化
 第1節 生命保険の支払請求における成年後見制度の扱い──市場への包摂
 第2節 家庭裁判所による後見人の選任基準の変化──士業専門職の主流化
 第3節 成年後見による家計管理の社会化──家計の個計化と世帯分離

第5章 成年後見による身上監護の社会化
 第1節 後見人による居住環境支援──本人の居場所の形成
 第2節 身上監護と自己決定──協議の場の社会化
 第3節 生活協同組合による成年後見──「身上監護」から生活支援へ

終章 本書における成年後見の社会化概念
 1 成年後見の社会化概念の再評価
 2 成年後見の社会化からみた個人・家族・市場・国家の関係
 3 結び──成年後見制度のあらたな可能性に向けて

あとがき


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