2019年11月13日

GSA2019リポート

<GSA2019リポート>

11月13~17日、テキサス州オースティンで開催されたGSA(The Gerontological Society of America:アメリカ老年学会)Annual Scientific Meetingに、今年もGLAFSから多くの学生が研究発表、最先端の研究についての情報収集、交換のために参加しました。GLAFSの共同研究グループからは、G4/5/6が ” Initiation of face-to-face interaction as the beginning of social participation: Conversation analysis of the activities of a Japanese senior club”という題目でポスター発表をしました(筆頭発表者・坂井愛理さん)。

参加したコース生の感想

坂井愛理(人文社会系研究科社会文化研究専攻 博士3年)

このたび2019年度GSA(The Gerontological Society of America)”Strength in Age—Harnessing the Power of Networks”に参加をしてまいりました。共同研究グループ4/5/6では、千葉県柏市豊四季台団地において住民とともに通いの場の運営を進めています。今回私は、この通いの場で行われているコミュニティ活動が住民の社会参加を促進させているのかを評価するものとして、会話分析の研究成果をポスター形式で報告しました。先行研究は、社会参加を量的に定義・測定し、その関連要因を特定してきました。これに対して本報告は、社会参加が実際のコミュニティ活動の現場でどのように行われているのかを、コミュニティ活動で生起する会話を質的に分析することによって考察しました。現場の活動を内在的に評価するこのアプローチは本学会において新奇性のあるものであったため、報告時間中には社会学や教育学をはじめとする多くの研究者が興味を持って訪れてくださり、本方法論とそれによって可能になる知見について、貴重な意見交換を行うことができました。また、社会参加をいかに促進するかというテーマが世界的に共有されていることを確認できました。
今回の学会参加では高齢社会の様々な問題について様々な専門分野の研究者と対話を行うことができ、大変有意義な場となりました。


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