2018年3月23日

国内シンポジウム2018リポート

国内シンポジウム2018
「これからのジェロントロジーを考える──新しい福祉国家像の実現に向けて──」リポート

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2018年3月3日(土)、東京大学浅野キャンパス武田ホールで、IOG/GLAFS国内シンポジウム2018「これからのジェロントロジーを考える−─新しい福祉国家像の実現に向けて−─」が開催されました。
午前の部はGLAFS学生による共同研究の成果発表。午後からは神野直彦先生(東京大学名誉教授 /日本社会事業大学学長)に、福祉国家の所得再配分機能が機能不全に陥っていったその歴史的経緯からポスト福祉国家のビジョンまで、財政学の立場からお話しいただきました。
後半のパネルディスカッションでは、神野先生に加え、熊田孝恒先生(京都大学情報学研究科教授/GLAFS プログラムオフィサー)、山本則子先生(東京大学医学系研究科教授/GLAFS プログラム教員)、上村泰裕先生(名古屋大学環境学研究科准教授)が登壇され、コーディネーターを務めた大方機構長と共に“新しい福祉国家像の実現”に向けて、公共サービスのあり方や現在の問題点等について話し合われました。
参加者は150名超。パネルディスカッション後には一般参加者からも多くの質問が寄せられ、高齢社会に対する問題意識が社会的に共有されていることを感じさせてくれました。

神野直彦先生による基調講演

神野直彦先生による基調講演

山本則子先生

山本則子先生

上村泰裕先生

上村泰裕先生

熊田孝恒先生

熊田孝恒先生

午前の部(10:30~12:30)

■GLAFS共同研究成果報告
GLAFSでは学生が分野を超えてチームになり、高齢社会の重要テーマについて、実践・研究を行っています。本年度で4年目となる共同研究の成果報告とともに、残された課題や今後の方針について意見交換を行いました。

【各グループの発表テーマ】

グループ1/2 「要介護高齢者の居住地選択要因」

グループ3 ①「弱らない・弱っても住み続けられる住環境のデザイン」

      ②「要介護になっても暮らし続けられるバリアフリー改修マニュアルづくり」

グループ4/5/6 「超高齢社会における住民主体のコミュニティづくりの方法論の開発」

グループ7 「高齢者支援技術のデザイン指針や導入方策を導くためのニーズ・現状調査」

■プログラム教員、プログラムオフィサーからのコメント

午後の部(13:45~17:20)

■IOG/GLAFSの活動紹介

大方潤一郎(東京大学工学系研究科教授/高齢社会総合研究機構機構長)

■基調講演「超高齢社会における福祉国家のあり方」

神野直彦(東京大学名誉教授 /日本社会事業大学学長)

■パネルディスカッション「これからのジェロントロジーを考える──新しい福祉国家像の実現に向けて──」

超高齢社会を見据えた新しい福祉国家像の実現に向けて、ジェロントロジーにはどのような研究が求められるのか。IoTやAIなどのテクノロジーの応用可能性、税負担とサービス給付の関係、地域間格差の問題、地域資源を活かした見守りの体制づくりなど、4名の登壇者それぞれの専門的見地から、活発なディスカッションがなされました。

【登壇者】

神野直彦(東京大学名誉教授/日本社会事業大学学長)

熊田孝恒(京都大学情報学研究科教授/GLAFSプログラムオフィサー)

山本則子(東京大学医学系研究科教授/GLAFSプログラム教員)

上村泰裕(名古屋大学環境学研究科准教授)

【コーディネーター】

大方潤一郎